人間は物事をはかる生き物だ。
善か 悪か
損か 得か
必要か 不要か
好きか 嫌いか
楽しいか つまらないか
これらの量り方は、言わば天秤のようなものだ。
物事を分類するための秤だ。
宗教
迷信
倫理
道徳
法律
数学
物理
化学
生物学
行動学
心理学
社会学
経済学
これらは言わばものさしのようなものだ。
物事をあるひとつの限られた単位で計るための、
ひとつひとつの限られた解釈によるものさしだ。
言語
これは物事の輪郭線のようなものだ。
物事の一つ一つを区別して、
思考世界の中での明確な形を与えるための測りだ。
人間は、はかることでしか物事を理解できない。
人間は、理解できないことに異物感を感じる。
人間は、自分の理解する世界の中に生きているのだ。
人間にとって、その世界は全てだ。
ひとつの揺ぎ無い真実だ。
だがその世界は、限られた沢山のはかりによって認識されたに過ぎない世界だ。
ひとりよがりな世界なのだ。
だから、忘れないで欲しい。
私の世界は たったひとつ。
君の世界は たったひとつ。
覚えていて欲しい。
かけがえの無い世界を、いつまでも大切に。
世界と世界の間で、決して怠ることなく、育て続けて欲しい。
君の見る世界は、誰かの世界と同じではありえないのだから、
君の「正しい」が、誰かの「正しい」と同じだとは限らないのだ。
そして何よりも、
君の世界が明日も同じ風景であることはありえないのだ。
君の「今の世界」が、そして「明日の世界」が、
たったひとつの素晴らしい世界であらんことを。
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